海上自衛隊:練習艦「やまぎり」艦艇一般公開
10月29日、以前から気になっていた呉の「日曜日の艦艇一般公開」へ出かけました。もともと日曜日に出かけることがあまりないのですが、天気も良さそうだったので(笑)。ちなみにこの「日曜日の艦艇一般公開」ですが、少人数(10名以下)ならば事前に連絡・予約がいるということはありません(2006年10月現在)。決まった時間に現地(海上自衛隊呉基地係船堀Fバース)に行くだけでOKです(参照:海上自衛隊呉地方隊:広報・イベント情報【広報活動】)。
この日公開されていたのは、あさぎり型護衛艦の練習艦(TV-3515)「やまぎり」でした。練習艦といっても平成16年3月までは護衛艦(DD-152)だった「やまぎり」。現代の「八八艦隊」の汎用護衛艦です。「あさぎり」型は「むらさめ」型、「たかなみ」型と比較すれば旧式になってしまいましたが、兵装も決して時代遅れなものではないと言えるのではないでしょうか?
「やまぎり」主要兵装
「やまぎり」の主要兵装は以下のようになっています。データリンクも可能です。また練習艦といっても有事の際には短期間で護衛艦として使うことができるようになっています。
62口径76mm連射砲(76mm Gun)
最大射程:約16,300m / 発射速度:10~80発(可変) / 重量:約7.5t / 操縦方式:全自動電機油圧 / 給弾方式:自動
74式対潜魚雷装置(アスロック8連装発射機)
射程:約10km / 速度:マッハ1 / 重量:約450kg / 全長:4.57m / 直径:32.5cm / 翼幅:84.5cm / 推進方式:固体ブースタ
高性能20mm機関砲(CIWS)
短SAMなどにおける迎撃が失敗した場合の艦における「最後の」迎撃手段がCIWS(Close In Weapon System)です。CIWSは両舷に計2基搭載されています。
チャフロケットシステム
レーダーによる探知を妨害する「チャフ」を散布するロケットです。コチラも両舷に計2基搭載されています。
魚雷発射管(3連装短魚雷発射管)
管直径:40.42cm / 総重量:1t / 発射圧:140~70cm^2 / 使用魚雷:MK-46、73式魚雷または73式魚雷改 コチラも両舷に計2基搭載されています。
ハープーンSSM4連装発射筒
艦対艦誘導弾ハープーン4連装発射筒。コチラも両舷に計2基搭載されています。
艦対空誘導弾(短SAM)装置(シースパロー短SAM8連装発射機)
質量:6,850kg / 全幅:4.1m / 奥行:3.9m / 高さ:2.7m / 俯仰範囲:-5度~+80度 / 旋廻範囲:無制限 / 装弾数:8発
見学ですが、「順番に並んで…」という感じではなく、自分の好きなペースで好きなように見ることができてよかったです。質問などあれば、警備(?)の自衛官の方に聞くことができます。もっとも、必ずしも全ての質問に答えてくれるわけではありませんけど(^^;。実際、私たちは最後の方で乗艦して、ゆっくりと見て(触って)回りました。当然、艦からおりるのも最後から数えたほうがはやかったです(笑)。
めも:八八艦隊とは?
自衛隊における「八八艦隊」とは、(あたり前ですが)旧帝国海軍の「八八艦隊(戦艦8隻+巡洋艦8隻)」とは異なります。現代の「八八艦隊」は護衛艦8隻+ヘリコプター8機で構成されます。そのため「八艦八機体制」、「新八八艦隊」などとも呼ばれます。構成の詳細は
- DDH:ヘリコプター搭載型護衛艦×1
- DDG:ミサイル護衛艦×2
- DD:汎用護衛艦×5
- 対潜ヘリ×8機(DDHに3機、DDに各1機ずつ)
となっています。DDGのうち1隻はイージス艦になるんでしょうかね?
おまけ:海上自衛隊呉史料館の潜水艦「あきしお」
艦艇一般公開とは関係ありませんが、下画像は建設中の海上自衛隊呉史料館(仮称)に横付けされた潜水艦「あきしお」です。陸揚げされる前日、IHIのドックにいる姿は観にいきましたが、陸揚げされた姿をみるのははじめてです。
コイツ、想像していた以上にデカいです(驚)。画像左下に人(大人と子供)を写しましたが、比較するとその大きさが想像できるのではないでしょうか?これが来年度には観ることができるんですねぇ~… とても楽しみです(^-^)。
海上自衛隊に関連する書籍
私の手元にある海上自衛隊の書籍です。
- 海上自衛隊 2008-2009 / 世界の艦船2008.7増刊 (海人社)
このページの公開日:2008.10.14