安芸の国から

安芸の国に暮らすおじさんのお出かけ記録です

海上自衛隊:海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」

4月9日の月曜日、今月5日にオープンしたばかりの海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」(以下「てつのくじら館」)に行ってきました。オープンしたてといってもそこは平日、ゆっくり観てまわることができました(^-^)。下画像は「てつのくじら館」の目玉、潜水艦「あきしお」。前からの画像は多いので、あえて後ろから。でも、このスクリューは、きっとニセモノでしょうね。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」(ゆうしお型潜水艦)

さて、この「てつのくじら館」ですが、1階が海上自衛隊の歴史、2階が掃海艇の活躍、3階が潜水艦の活躍という構成の史料館になっています。ちなみに、海上自衛隊には他にも2つの史料館があります。海上自衛隊佐世保史料館が水上艦、鹿屋航空基地史料館が航空機がそれです。呉の掃海艇と潜水艦というのは・・・ なんともマニアな組み合わせがイイです(^^(^^;。

2階:掃海艇の活躍

1階の海上自衛隊の歴史についてはパネルが展示されているだけですので、ここでは触れません。でも、国として国民・国を護るためには軍備というのは必要不可欠だと個人的には考えます。さて、そんな私的な考えはさておき、2階は掃海艇の活躍が紹介されていました。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の2階:掃海艇の活躍:ペルシャ湾で掃討した機雷

上はペルシャ湾で掃討された機雷だそうです。もなかみたいな形してますね(汗)。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の2階:掃海艇の活躍:掃海艇による掃海、ヘリコプターによる掃海エリア

こちらは掃海艇やヘリコプターによる掃海・掃討について紹介されています。ちなみに掃海・掃討は対機雷戦のうち機雷排除に分類されるそうです。私、「掃海」と「掃討」という2つの言葉が意味を持って使い分けられているということをはじめて知りました(^^;。画像左の黄色いのは機雷処分具のS-4といいます。これら機雷処分具を使って機雷掃討を行ないます。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の2階:掃海艇の活躍:掃海艇の構造と機能のエリア

こちらは掃海艇の構造と機能が紹介されたエリアです。

掃海艇、とても地味な存在な感じですが、艦が安全に航行するためにはとても大切な存在です。特にまわりを海に囲まれた日本ではより重要といえるのではないでしょうか。そんな掃海艇を擁する掃海部隊が自衛隊のはじめての国際貢献(1991年のペルシャ湾での掃海任務)を実施したというのはなんだかとても意味があるような気がします。もちろん、海上自衛隊の掃海技術自体が高いことは言うまでもありません。

3階:潜水艦の活躍

3階は潜水艦の活躍です。海での存在自体はもちろんのこと。、技術的なことも多くがベールに包まれている潜水艦。そんな潜水艦は「レッドオクトーバーを追え」、「紺碧の艦隊」、「沈黙の艦隊」 etc.・・・ と小説などの題材にもなっています。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の3階:潜水艦の活躍:初代くろしお(SS501)の模型とメータ

画像は初代「くろしお」(SS501)の模型とメータです。初代「くろしお」はアメリカから海上自衛隊に引き渡された潜水艦です。501といえば、実在する戦利潜水艦(伊501~506)はもちろんですが、そこから終戦のローレライにでてきた伊507を思い浮かべてしまう私はどうなんでしょう(汗)。

以下はこの「てつのくじら館」の目玉、潜水艦「あきしお」の艦内画像です。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:あきしおの発令所

まずは発令所から(注意:2007年5月現在、発令所内は撮影禁止になっています)。想像はしていましたが、やはり狭いです。10人も入れば、間違いなく暑苦しいでしょう(^^;。右の黒い服を着てる方がいろいろと説明してくれました。また、混みあってなかったこともあって、好きなように潜望鏡も覗くことができました(^-^)。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:あきしおの操舵席

こちらは発令所の一番前部分の操舵するところ。右側のスタンドには縦舵・潜舵のラベルが、左側のスタンドには横舵のラベルがついていました。目の前が計器のみの席で操舵を行なう・・・ 車しか運転しない私にはちょっとイメージがわかないというのが正直なところ。多くの方がそう感じるのではないでしょうか?

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:あきしおの各種弁操作パネル

こちらは各種弁を操作する盤でしょうか? 「メインタンクブロー、急速浮上」、「ダウントリム一杯、バラストタンク注水、急速潜航」といった命令が聞こえてきそうです(*^-^*)。

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:赤色灯の点灯
海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:赤色灯の点灯

上画像2つは赤色灯にしたときのもの。発令所の画像で説明してくれている方が赤くしてくれました。なんだか戦闘モードみたいです。ちなみに赤くするのは夜だからということではなく、潜望鏡を覗くときに見やすくするためだそうです。 映画などでは戦闘モード(?)になると赤くなりますが、自衛隊でももし実戦となれば赤色灯がメインとなるのでしょうか?

海上自衛隊呉史料館「てつのくじら館」の潜水艦「あきしお」:魚雷発射管室を発令所から覗く

こちらは魚雷発射管室(?)。発令所から下が見える部分があるのですが、そこから撮った画像です。あきしおは通常魚雷のほかにもハープーンミサイルを発射することができました。

潜水艦の乗組員のことを「サブマリナー」といいます。自衛隊の隊員はそれぞれいろいろな特殊技能をもっており、またいろいろなことで向き・不向きがあるのかなと思いますが、潜水艦というのはその最たるものという感じがします。潜航してしまえば周囲を感じることができるのはソナーによるもののみ、目に見えるのは閉ざされた決してひろくない潜水艦の中だけ・・・ 

仮に有事となり、活躍することがあっても存在自体が秘匿な潜水艦、そして万が一に沈むことがあったとしたら、誰に知られることもなく深い海に沈んでいく潜水艦とサブマリナー達・・・ もちろん、そんなことがある世界は望ましいものではありません。でも、東アジアも混沌してしはじめているこんな時代なので考えてしまいます。

追記:発令所が撮影禁止になっていました

2007年5月9日に再び行ってみたところ、発令所内は撮影禁止になっていました。いろんなボタンなんかはすでに取り外されていたりかえられてたりしますので、機密上ってことではないとは思うのですが・・・ とすれば、人が滞留するせいですかね? 何にしても、ちょっと残念な気がします。

潜水艦(海上自衛隊)に関する書籍

私の手元にある潜水艦(海上自衛隊)の書籍です。

  • 海上自衛隊潜水艦史 / 世界の艦船2006.10増刊 (海人社)

このページの公開日:2008.10.14

コンテンツメモ

  • 訪問日:2007.04.09
  • 場所:広島県呉市
  • 行程:国道2号 - 国道31号
  • EOS KissDN + EF-S17-85 F4-5.6 IS USM

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