芸備線:リバイバルトレイン 急行「ちどり」
広島県、一般社団法人広島県観光連盟、地元自治体、JRグループにより7月1日から9月30日にかけて「広島県デスティネーションキャンペーン」が実施されています。そのキャンペーンにあわせて8月31日・9月1日、9月7日・8日の計4日間、かつて芸備線を走っていた急行「ちどり」が当時の塗装を再現したラッピングをされて運転されることになったので久しぶりに撮り鉄をすることに。運転された8月31日、9月1日および7日とずっと天気が悪かったのですが、運行最終日の9月8日はやっと晴れてくれました(^-^)。
急行「ちどり」
ちどりは広島~米子間を結ぶ快速列車として誕生しました。その後に急行になったりしましたが、陰陽連絡線の役割が伯備線になってしまったことに加え、車による移動も便利になって「ちどり」は削減。その後に運転区間が短縮され、2002年に廃止されました。
私は父方の祖父母が芸備線沿線に住んでいます。どれほど沿線か... それこそ庭から乗客にハイタッチができるほど近く(^^。小さい頃(30年以上も前)はそんな祖父母のとこに出かけていたこともあって、当時は芸備線を走る様々な車両をみていました。ディーゼルカーはもちろん、ディーゼル機関車が客車を引いている姿を今も覚えていますが(記憶間違いではないはず(^^;)、もうそんな列車は走ることはないのでしょうね。
広島発三次行き 急行「ちどり」
さて、話がそれてしまいましたがリバイバルトレイン急行「ちどり」です。広島発三次行きは下のようなダイヤで運行されました。
- 広島
-
10:55
- 下深川
-
11:10
- 志和口
-
11:31
- 向原
-
11:42
- 吉田口
-
11:49
- 甲立
-
11:53
- 三次
-
12:10
「どこで撮ろうか?」と北上。途中の有名なポイント第三三篠川橋梁や第一三篠川橋梁はすでに多くの方々がスタンバイ。そんなわけで、ドライブも兼ねてさらに北上。向原と吉田口のあいだで撮ることにしました。季節柄、草が伸びていて車両の下のほうを隠してしまうところもあるのですが、それは「走った季節を表しているということでよし」という考えです。
後ろに見える三角な屋根は今ではすっかり珍しくなってしまった藁葺きのものでした。それと絡めて撮ったのですが... なんとも中途半端な感があるのは、私のセンスと腕のなさのため(汗)。でも、こういった景色の中とディーゼルカーというのはやはり似合ってますね(^-^)。
近くまでやってきたのでもうひとつ。
お尻が切れてしまいました(涙)。「ちどり」の前に走った同じ2両編成のもので長さなどは確認していたのですが、失敗... この日は望遠レンズを使っていたのですが、日頃使い慣れないものなので「望遠レンズの広角側は必ずしも広角ではない」というあたり前の事実にやられてしまったという(苦笑)。
この場所では私と同年代ぐらいの方でしょうか、ご夫婦に話しかけられました(ちなみに車は青いBMWでした。カッコイイ!!)。「こんにちは」の挨拶のあとに「線路はどこですか?」と。たしかにわかりづらく、私も事前に上まで行って確認していました(笑)。 横からの写真を撮りたいということでしたが、満足のいく写真は撮れたのかな? 「ちどり」が去った後、お互い手を振って別れましたが、こういうコミュニケーションもいいものですね。
三次発広島行き 急行「ちどり」
続いて三次から広島へ向かう「ちどり」を狙います。ダイヤは以下の通りです。
- 三次
-
13:06
- 甲立
-
13:23
- 吉田口
-
13:27
- 向原
-
13:35
- 志和口
-
13:45
- 下深川
-
14:03
- 広島
-
14:18
広島行きはどこで撮ろうかと考えたときに、2010年7月に撮った感じを期待して三次方面を考えたのですが、三次行きを撮った向原近辺の稲はすでに刈られています。もし北上して同じようだと悲しいので来た道を戻ることに。途中「いいな」と思うところもいくつかあったのですが、車を止めることが難しかったりもして結局白木山へ。
実は前日の7日にも白木山にはやってきていたのです。そのときは三次行きの「ちどり」を緑の稲穂を絡めて撮っていたのですが、設定していたシャッタースピードが遅くて撃沈(+_+)。「急行は速い」というこれまたあたり前の事実にやられてしまいました。同じ場所では後追いになってしまいますので、場所をかえることに。
そして選んだのがこの場所。
線路のカーブをアクセントに撮ることにしました。「気動車の走る風景」が好きなので、このカーブと白木山駅を俯瞰して撮ることができる場所も探したのですが、いい場所を見つけることができず... ま、風景ではありませんが、これはこれでよく撮れたと思うことにしましょう(笑)。
曲がりつつやってきた「ちどり」をもう1枚。このサイズであれば、ヘッドマークもちゃんとよくわかりますね(^-^)。後ろのほうに写っているご家族(?)は、やはりこの「ちどり」を観にいらっしゃった方々。近くの踏切がなりはじめたときの子供たちのはしゃぎようはとても微笑ましく感じるものでした。新幹線ばかりでなく、ディーゼルカーも好きになってくれるといいなって(笑)。
この場所では、小学校高学年ぐらいでしょうか、ひとりの男の子と並んで撮りました。この男の子、私と同じ場所で撮りたがっているように感じたので、話しかけてあげました。ひげ面のおじさんなので、怖がってこの場所で撮ることができなかったらかわいそうなので(^^(^^;。その男の子はコンデジを2台持っていて1台をとても小さな三脚につけて動画撮り、もう1台で写真を撮っていました。好きなんだなぁ~って。
撮り終わったあとは「おつかれっ!!」と挨拶をしてお別れ。その男の子は白木山の駅へ。次の列車までソコソコ時間があるので、乗せていってあげようかとも思いましたが、少年にはきっと道中も楽しい小さな旅なんだろうと。無粋なことをしてはいけませんので、そのまま声をかけることなく帰ったおじさんです。
といった感じでリバイバル急行「ちどり」を撮ることができました。沿線の撮影スポットにはとても多くの人たち、そんなコアな方々(?)以外にも上に書いたような家族連れがいたり、皆がそれぞれの思いで楽しんだんだなって思います。
私も撮った写真は反省すべきところばかりだったりするのですが(苦笑)、上に記した以外にも話しかけられたりして(とっつきにくいヒゲのおっさんだと思うのですが、なぜだろう?)、日頃ないコミュニケーションをとることもできてそういった面でも楽しかったです(^-^)。
贅沢を言えば、せっかくなので沿線で何かイベントでもあればよかったのにと感じるのですが、それはそれでカンタンではないのでしょうね。それにしても、4日間計8往復のために当時の急行色をラッピングで再現したJR西日本は大したものだなぁと。今後もこんな感じでそれぞれの者がそれぞれの楽しみ方ができるイベントに期待です。
このページの公開日:2013.09.09