豊稔池堰堤(香川県観音寺市)

6月24日、25日に丸亀に出かけたときの話です。24日は丸亀城お笑い人力車とウチまる詫間海軍航空隊跡を訪れましたことを記しましたが、25日は観音寺市まで足を伸ばして豊稔池堰堤を訪れました。

豊稔池堰堤
豊稔池堰堤

豊稔池堰堤は国の重要文化財

私、建造物、中でも産業遺産や土木遺産などちょっと歴史のある(?)建造物が好きだったりします。"興味がある"というほど知識をもたないので"好き"というのが合ってるという感じ。

6月に丸亀に旅行するにあたって"旅行2日目は香川にある建造物を訪れよう"と考えていました。事前に香川の近代化産業遺産や土木遺産を探していてその姿に惹かれたのが観音寺市の豊稔池堰堤。

そう、ホームページでみつけた豊稔池堰堤はまるで古城の城郭のよう(凄)。日本で最も古いコンクリート造りのため池堰堤のひとつで、珍しい様式のダムらしい。そんなことから2006年に国の重要文化財に指定されています。これは訪れるしかないでしょう (^-^)。

豊稔池堰堤
豊稔池堰堤

無事に訪れることができました

丸亀から1時間弱ぐらいでしょうか、無事にたどり着くことができました。まずは堰堤そばの駐車場に車を止めて見てみます。インターネットでみた城郭のような堰堤、雰囲気と存在感が凄い。周りの風景を含めて違う国に来たみたい…って、日本から出たことありませんが(^^;。

豊稔池堰堤
豊稔池堰堤

静寂で透明な空気感、時折聞こえる鳥の鳴き声が日常を忘れさせてくれます。たまに通り過ぎる車やバイクのエンジン音も日常に戻すことをしません。それほどの雰囲気を持っている存在感は圧倒的。

豊稔池堰堤を上から
豊稔池堰堤を上から

堰堤の下には公園が整備されています。もちろん行ってみます(^-^)。ちなみに私たちが訪れたのは10時過ぎのことだったのですが、すでに訪れている方がいたり、別のグループが訪れたり。この豊稔池堰堤は思いの外、人気スポットのようです。

豊稔池堰堤
豊稔池堰堤

いくつか説明板がありましたので転載します。

豊稔池堰堤

豊稔池堰堤は、1926年に4年余りの年月をかけて完成しました。このダムの堤長は145.5m、堤高30.4mで日本最初期のコンクリート造溜池堰堤です。両端部を重力式、中央部が5個のアーチと6個のバットレスからなるマルチプルアーチ式のとても珍しい様式のダムです。
まるで中世ヨーロッパの古城を思わせる威容と風格があり、水をたたえた水面と周囲の山並みとの調和で四季折々に見事な景観を見せてくれます。また、豊稔池という名前は、このため池で観音寺市が豊かに稔ってほしいという願いを込めて命名されました。

重要文化財 豊稔池堰堤
(平成18(2006)年12月19日指定)

豊稔池堰堤は、我が国最初期のコンクリート造溜池堰堤として農業土木技術史上、高い価値があります。また、アーチ式堰堤とバッドレス式堰堤の特徴を兼ね備えた先駆的な構造形式が昭和前期における堰堤建設の技術的達成度をよく示しています。

公園では堰堤のすぐそばまで行くことができます。

豊稔池堰堤 を見上げる
豊稔池堰堤 を見上げる

近くでみるとあらためて雰囲気を持つ造りを感じます。しかもこの造りがデザイン的な目的でなく、構造的・技術的に意味があるからこうなっているというのがより素晴らしい。そんな堰堤から水が流れています。大雨のあとなどは勢いよく放流することもあるのかな?

豊稔池堰堤、訪れてよかった。新緑に囲まれた景観もよかったですが、紅葉もキレイだろうなぁ。また、公園には桜が植えられていて花見も楽しむことができるらしい。また違う季節に訪れることができたらいいな。

ダムカードを頂きました

帰りに観音寺市大野原支所でダムカードを頂きました。

豊稔池堰堤 ダムカード
豊稔池堰堤 ダムカード

ダムって産業遺産や土木遺産となっているものが結構あったりします。近県で気になっているダムもあるので、梅雨が明けたら行ってみようかな。