アレイからすこじまの潜水艦 “はくげい”

2024年3月に就役、呉に配備されたたいげい型潜水艦2番艦"はくげい"。"呉基地にはいつやってくるのだろう?"と思ってたら4月7日に呉基地にやってきたということで、9日にアレイからすこじまへ出かけてきました。

アレイからすこじま 2023年4月9日
アレイからすこじま 2023年4月9日

たいげい型潜水艦2番艦 “はくげい"

そう、潜水艦では就役間もない今しか見ることができない艦番号と艦名、消される前にみたいなと(^-^)。私では消されたあとでは見分けがつきませんし(^^;。

これまで艦名を見た潜水艦を振り返ってみると、そうりゅう型潜水艦の"そうりゅう“、"けんりゅう“、"じんりゅう“の3隻。"じんりゅう"の就役が2016年のことなので、もう7年も前になります。"そうりゅう"に至っては2009年なので14年前… 新型になっても同じように写真を撮りに出かけている私(^^;。

たいげい型潜水艦2番艦 はくげい 2023年4月9日
たいげい型潜水艦2番艦 はくげい 2023年4月9日

2010(平成22)年に策定された二二大綱で潜水艦の定数を16隻から22隻に増やすことが決定。たいげい型潜水艦1番艦"たいげい"が昨年2022(令和3)年に就役したことで22隻体制が実現しました。この"はくげい"が就役したことで1番艦の"たいげい"は"試験潜水艦"に種別変更されると予測されています。

はくげいの艦名と艦番号 2023年4月9日
はくげいの艦名と艦番号 2023年4月9日

たいげい型潜水艦は前級そうりゅう型から静寂性の向上、一八式魚雷の搭載、ソナーシステムZQQ-8の搭載とその能力をさらに向上させています。また、潜望鏡がそうりゅう型では貫通型1本と非貫通型1本で構成されていましたが、たいげい型では非貫通型2本になっています。

そして最新型潜水艦"たいげい型"の特徴はなんといってもリチウムイオン電池の採用でしょう。リチウムイオン電池は前型そうりゅう型の11番艦"おうりゅう"がAIP装備を撤去してはじめて採用しましたが、たいげい型はリチウムイオン電池採用が前提とされた設計となっています。リチウムイオン電池に適した新型ディーゼルエンジン導入という話がありますが、その導入は4番艦以降になるのではということです。

“はくげい"はそうりゅう型潜水艦から大きく発展していますが、素人が外からみるとその差はわかりません。"はくげい"のほうが若干大きいのですが、艦名を消されたら私は見分けつかないだろうな(^^;。 あっ、潜望鏡を2本出してくれたらわかるかも(笑)。

この日は11隻の潜水艦(驚

“はくげい"を見るためでしょう、いつもよりも人が多いと感じたアレイからすこじまでしたが潜水艦も多かった。11隻いたのではないかと(驚)。セイルが7つ並ぶなんて(驚^2)。

セイル、セイル、セイル... 2023年4月9日
セイル、セイル、セイル… 2023年4月9日

昨年12月に決定された"国家安全保障戦略"にある"防衛力整備計画"のスタンド・オフ防衛能力のところで潜水艦から12 式地対艦誘導弾能力向上型を発射するためのVLSを開発することが書かれています。

4月11日に防衛省はスタンド・オフ防衛能力に関する事業について3781億円で三菱重工と契約したことを発表しました。防衛省の“スタンド・オフ防衛能力に関する事業の進捗状況について"には潜水艦発射型誘導弾の開発についても記されています。VLSもこの中に含まれるのでしょう。

スタンド・オフ防衛能力を担う能力をもつことで潜水艦の役割と力がさらに大きなものになることは間違いありません。もちろん、その力を行使しないことが一番良いですが、行使しないためにもその力を持つことは必要だと考えます。まわりの物騒な国が日本(やその同盟国を)攻撃することは割に合わないと判断させるために。

就役した"はくげい"と潜水艦、海上自衛隊、陸空の自衛隊がその持つ力を戦争で発揮することがないような世界であることを願うばかりです。

参考にした書籍など